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好き?嫌い?「麒麟がくる」の衣装の色づかい

昨日から始まった、「麒麟がくる」を見てます。

みなさん、ご覧になられましたか??

あらすじやキャストなど申し分なくて、以前からほんとうに楽しみにしていました(というか私が長谷川博己さんが好きだということもある)。

始まった瞬間から、衣装や背景がカラフルで、(Instagramの加工で彩度をググッと上げた感じ)

うわー!彩度高っ!!

っと思ったので賛否両論でるかなと予想していたら、案の定すぐにTwitterで話題に上がっていたようです。

カラフル大河とも評されていたとか。たしかにそうですね笑

ちなみに今回の大河ドラマの衣装デザインは、黒澤明監督の娘さんである黒澤和子さんです。

今までの大河ドラマは、主役をはじめとした登場人物はあまりカラフルな衣装は着ていませんでした。(江戸中期から後期を題材にした女性の衣装を除いてです)

なので、今回の彩度高めな衣装はあまり日本人の目には見慣れていないのかもしれないです。

でもあんまり地味でもなんか言われますよねー。平清盛の時だってそうでした。

ただ、時代考証の観点から考察すると、今回の大河ドラマの衣装は当時の様子をあらわしていると思います。

先日ブログに書いた四十八茶百鼠は江戸時代の流行色ですが、日本の歴史を遡ってみても時代ごとに流行色があります。(四十八茶百鼠について言及しているブログはこちら

室町→戦国→安土桃山は、支配者の変動が大きい激動の時代であったため、文化の移り変わりも早く、当時の人に好まれた色の幅も広いです。

有名なのは千利休に代表される「わび、さび」の文化です。質素で静かなものを好むため、使われている色彩もダークで落ち着いたものが多いです。

しかしのちに南蛮文化が日本に流入してくると、使われる色彩は一気に華やかなものになります。特に世界のあらゆる貴重な品が集まった大阪の堺は、極彩色の世界だったことでしょう。

そして、その後訪れる戦国時代では、各地の大名は自分の旗色や甲冑の色にメッセージを込めて戦の勝利と領土の拡張を願っていました。なんだか現代の選挙に通じるものがありますね。いつか戦国大名とイメージコンサルティングに関する記事も描きたいです。

そういった時代背景が庶民まで反映されているのかは謎ですが、昨日光秀が来ていたようなターコイズブルーの着物は、彼の若さや真っ直ぐさを表現するのに一役買ってる、と私は思ってます。

それに、いつ死ぬかわからない時代。

生きてる間は目一杯きれいな色を着たい。。みたいな刹那性を感じて私は逆に好きです。火事のシーンや野党のシーンできれいな色が血や土や埃で汚れている様子は、明日の命すらあるかわからない時代、逞しく生きていく人々の強さを感じました。

それに、日本人にとって明智光秀って裏切り者のイメージで刷り込まれてきてしまっているので、鮮やかな色彩を纏わせることにより、明智光秀の名誉も回復されているのです。

また私が「麒麟がくる」を楽しみにしていた理由としては、

長谷川博己さんのファンであるということ以外にも、

明智光秀を戦国最強のイメージコンサルタントだと考えているので、彼がどうやって信長をカリスマに仕立てていくのかが見たいからなのです。

信長がのちに絶大な人気を誇る戦国大名となるのは、陰で支えた光秀の功績は大きいと思います。

カリスマは1人ではできません。周囲に優秀なブレーンがいることが不可欠です。

そういった意味でも、明智光秀は戦国時代における優秀なイメージコンサルタントと言えると思います。

そして信長のカリスマ性の頂点は、部下である光秀によって討たれたこと。

ここでも光秀は信長のカリスマ性を高めるのに貢献しまくり、な訳です。

明智光秀の視点から描かれるというのは私も興味をそそられるので、毎週楽しみにみたいと思います☆

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