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景気と流行色の関係

10月から12月の実質DGPが発表されました。

うーん、年率6.3%減。マイナスという文字を久々に見ました。

個人消費も5四半期ぶりにマイナス。購買意欲が減っているので、ファッション業界にとっては厳しい流れです。服を買うのは生活の一部ではなくもはや娯楽、という次元まで達していそう。

景気の変動は大きなニュースになりますが、実は景気の良し悪しによって人々が好む色にも変動があります。

今日は、その話を書いていきますね。

一般的に景気と流行色の関係は、

○景気がいいと鮮やかな色が流行る

○景気が悪いと無彩色が流行る

という法則があります。これはまさしく的を得ていて、

景気が良い→使えるお金がたくさんある→ファッションの購買意欲が上がる→強くて鮮やかな色にも手が出しやすい

という流れによって説明できます。

一方で不景気の場合は、そもそもファッションの購買意欲がないため、着回しをしやすいベーシックな色(黒や白、グレーなど)にどうしても手が伸びやすいということです。

では、これまで不景気の時に流行した色を見てみましょう。

ちょっと古いですが、1970年代の世界的経済不況の際に流行したと言われる色です。この時代は人々の環境保護への関心が高まったこともあり、自然を思わせる色が流行りました。

具体的に色を示すと、

デニムのようなブルー

ナチュラルカラー

アースカラー

カーキ

が流行色と捉えられています。

自然の中に多く存在している色たちなので、見ていてほっこりしますね。

次は、1990年代からの平成不況の時の流行色はどんな色でしょうか。

バブルがはじけたこの時代のカラートレンドは。。。

ネイビーを中心としたブルーや

モノトーンが人気となります

この時代は「渋カジ」が流行りまして、この2色はブレザーの2色ですね。平成不況の影響が大いにあり、ファッションカラー的にあまり冒険しない「定番色」志向の時代です。あとは、エコをテーマにしたファッション素材が誕生したので、1970年代に流行したようなアースカラーが流行っていました。

では、一方で景気が良い時はどんな色が流行っていたのか、見ていきましょう。

1960年代の高度経済成長期は、

イエロー

ライトグリーン

などのビタミンカラーでした。不景気の時とは全く違いますね。

また、この時期は日本では「アイビールック」が流行ったり、百貨店カラーキャンペーンが行われるなど色鮮やかな色が積極的に用いられていました。

では、もう少しあとの時代を見てみましょう。

好景気の代表といえば、バブル景気!この時代の流行色は、

モノトーン

パステルカラー

でした。これは、当時のDCブランドのブームや「カラス族」ファッションなどの存在が大きく影響していると思います。

景気や文化、その時々の出来事などの様々な要因によって流行色は形成されますが、それらの要因の1つに景気の影響は少なからずあるように思います。

景気が後退気味と言われている2020年ですが、これから控える東京オリンピックなど、日本経済を盛り上げる要素はまだまだあると思うので、どんな色が流行色とされるのかを、興味深くみていきたいと思います。

※この記事は、色彩検定1級のテキストを参考に作成しました。

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